2016年3月19日土曜日

隠れテーマは『家族愛』

先週無事終わってしまいました。

『わたしのウチには、なんにもない。』のドラマ。

うーーーん。

今日は土曜日だけど、もうないんだなぁ。

寂しい。

観てくださった皆様、ありがとうございました。




今回のドラマ化に関して、原作者の立場からお願いしたことの一つに、

『捨てることだけが正義!にはしないでください』ということがありました。

捨て変態が何を言うって感じですけど、

これだけはお願いしたかったのです。


捨てすぎて私と同じく捨て変態化してしまっている人は、

主人公まいの姿を見て、

「お、やりすぎはやばいぜ」って思ってもらえたら嬉しいし、

でも捨てられなくて困っている人は、

「ここまでは引くけど少しなら捨ててみようかな!」

と背中がどん!と押されていたら嬉しい。

捨てたい人の気持ちと、捨てられない人の気持ち、

両方が分かるドラマになっていたら嬉しいなと思ったのです。



本当は私の漫画でうまく表現できていればいいんですが、

下手なのでなかなか伝わらず。

せめてドラマの中で伝えたい!と

プロデューサー、監督、

そして脚本家の新井先生に無茶振りをしたわけです。



私の漫画の隠れテーマは『家族愛』。

今、「え!そうなの?!」と思った方がたくさんいそうですが、

そうなんですよ。

片付けるだの捨てる捨てないだので、

長年家族と喧嘩をし続け、

綺麗な家になり、家族で喧嘩することはほぼなくなった今、

改めて家族が大好きになりました。

住環境って大事だなと実感する毎日。

余裕ができた今なら、喧嘩の日々だった頃の祖母や母の気持ちが分かる。

でも当時は分からず、無理やり家を変えようとしていました。

もちろんそれが全部ダメだったとは思いません。

あの時頑張ったから今の家があるわけだし。

でももう少し、捨てられない人の立場に立ち

思いやりをもってやれたんじゃないか…と思うのも確か。

だからそういった部分をドラマに反映してもらいたかったのです。




しかしそこはもう、さすが新井先生。

超コミカルなシーン満載なのに、伝えたいことはぎゅっと入っていて、

感動しました。

それが有働監督の手によって更に面白く表現され、

それを体当たりで演じる夏帆さん、公園さん、朝加さん、江波さん。

まさかあんなに夏帆さんの白目が観られるなんて、夢みたい。

原作に白目が多くてごめんなさい。描くの大好きなんです、白目。


趣里さんと大久保聡美さん演じる菊池と真美も、

毎回クスリとさせていただきました。

ちなみに菊池と真美(←漫画の中ではM美)は、

実在する私の友人の名前なんですが、

キャラは全く別物ですよ。

特に真美は、極真っ当な恋愛観を持つ一児の母です。




毎週毎週原作者ということを忘れ、

一視聴者として楽しみにしていました。

自分たちの人生の一部がドラマになっているのに、

自分たちの体験なのに、それも忘れて観ていました。

とても素敵なドラマをありがとうございました。





ちなみに、ご質問があったのですが、

ドラマの中のくるりとぽっけは、タレント猫ちゃんです。

我が家のくるりとぽっけより、断然スリムなかわい子ちゃんでした。

アニメもロボットさんに描いていただきました。

超絶可愛いくるりとぽっけ……と、室長。

くるりの声が可愛すぎて毎回萌えました。



仙台箪笥だけ我が家のものが登場しました。

よくご本人登場!とかあるけど、私の場合、箪笥が出ました。

最高に綺麗に撮ってもらえ、晴れ姿をみんなに観てもらえるなんて。

こんな日がくるとは、汚家時代には思わなかったよ。

天国の祖母も「だから捨てるなって言ったんだよ!分かったかい?!」って

得意げに言ってそう。

その後絶対長い説教になるから、

是非とも華麗にスルーしたいものです。



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