『わたしのウチには、なんにもない。』のドラマ。
うーーーん。
今日は土曜日だけど、もうないんだなぁ。
寂しい。
観てくださった皆様、ありがとうございました。
今回のドラマ化に関して、原作者の立場からお願いしたことの一つに、
『捨てることだけが正義!にはしないでください』ということがありました。
捨て変態が何を言うって感じですけど、
これだけはお願いしたかったのです。
捨てすぎて私と同じく捨て変態化してしまっている人は、
主人公まいの姿を見て、
「お、やりすぎはやばいぜ」って思ってもらえたら嬉しいし、
でも捨てられなくて困っている人は、
「ここまでは引くけど少しなら捨ててみようかな!」
と背中がどん!と押されていたら嬉しい。
捨てたい人の気持ちと、捨てられない人の気持ち、
両方が分かるドラマになっていたら嬉しいなと思ったのです。
本当は私の漫画でうまく表現できていればいいんですが、
下手なのでなかなか伝わらず。
せめてドラマの中で伝えたい!と
プロデューサー、監督、
そして脚本家の新井先生に無茶振りをしたわけです。
私の漫画の隠れテーマは『家族愛』。
今、「え!そうなの?!」と思った方がたくさんいそうですが、
そうなんですよ。
片付けるだの捨てる捨てないだので、
長年家族と喧嘩をし続け、
綺麗な家になり、家族で喧嘩することはほぼなくなった今、
改めて家族が大好きになりました。
住環境って大事だなと実感する毎日。
余裕ができた今なら、喧嘩の日々だった頃の祖母や母の気持ちが分かる。
でも当時は分からず、無理やり家を変えようとしていました。
もちろんそれが全部ダメだったとは思いません。
あの時頑張ったから今の家があるわけだし。
でももう少し、捨てられない人の立場に立ち
思いやりをもってやれたんじゃないか…と思うのも確か。
だからそういった部分をドラマに反映してもらいたかったのです。
しかしそこはもう、さすが新井先生。
超コミカルなシーン満載なのに、伝えたいことはぎゅっと入っていて、
感動しました。
それが有働監督の手によって更に面白く表現され、
それを体当たりで演じる夏帆さん、公園さん、朝加さん、江波さん。
まさかあんなに夏帆さんの白目が観られるなんて、夢みたい。
原作に白目が多くてごめんなさい。描くの大好きなんです、白目。
趣里さんと大久保聡美さん演じる菊池と真美も、
毎回クスリとさせていただきました。
ちなみに菊池と真美(←漫画の中ではM美)は、
実在する私の友人の名前なんですが、
キャラは全く別物ですよ。
特に真美は、極真っ当な恋愛観を持つ一児の母です。
毎週毎週原作者ということを忘れ、
一視聴者として楽しみにしていました。
自分たちの人生の一部がドラマになっているのに、
自分たちの体験なのに、それも忘れて観ていました。
とても素敵なドラマをありがとうございました。
ちなみに、ご質問があったのですが、
ドラマの中のくるりとぽっけは、タレント猫ちゃんです。
我が家のくるりとぽっけより、断然スリムなかわい子ちゃんでした。
アニメもロボットさんに描いていただきました。
超絶可愛いくるりとぽっけ……と、室長。
くるりの声が可愛すぎて毎回萌えました。
仙台箪笥だけ我が家のものが登場しました。
よくご本人登場!とかあるけど、私の場合、箪笥が出ました。
最高に綺麗に撮ってもらえ、晴れ姿をみんなに観てもらえるなんて。
こんな日がくるとは、汚家時代には思わなかったよ。
天国の祖母も「だから捨てるなって言ったんだよ!分かったかい?!」って
得意げに言ってそう。
その後絶対長い説教になるから、
是非とも華麗にスルーしたいものです。
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